展覧会

三上晴子 『Worid Membrain - Disposal Containers』 : 不気味なものを保存する

ラディウム−レントゲンヴェルケで開かれた三上晴子 『Worid Membrain - Disposal Containers』で不思議な作品に出会った。実験動物の死骸、放射性廃棄物、注射針などが、原色で不透明のプラスチック製の容器たちに詰められ、更にその容器たちは、透明プラス…

 中村一美 『作品の表現主義性が増していくということは、規律的にコントロールする強化された形式を要す』

このブログのなかでも、何回か中村一美の絵について語ってきました。(蛇足ですが、アーティストや作家をを紹介するときに「先生」と書くべきか、呼び捨てにすべきか迷う。。でも、なんというか、今回は気分で「中村一美」で統一します。「さん」づけしても…

中島晴矢 「ペネローペの境界」

阿佐ヶ谷TAV GALLERYにて、中島晴矢 「ペネローペの境界」を体験した。被災地の除染作業やテロリズムによって瓦解する世界の普遍性について、作家が真正面からぶつかった展示だった。入口近くにある『Walk this way』は、エアロスミス・Run-DMCの同タイトル…

Hidari Zingao 『中村一美:社会意味論』を読む

新作2点を含む5点で構成された中村一美の個展が、中野ブロードウェイ内Hidari Zingaroで開催されている。Kaikaikiki Galleryの展示と比べると作品のサイズは小さいが、Hidari Zingaroでは、より近い距離で作品が鑑賞できる。米オルタネイティブ・バンドの…

中村一美個展

Kaikai Kiki Galleryにて中村一美個展を観た。国立新美術館の展示にはただただ圧倒された。そして、やっぱり今回の展示にも圧倒された。『庵IX』を写真でみると、黒い斜線の重なりだけの平らな絵にみえるかもしれない。けど、実物をみると、絵の具の厚みやス…

『鋤田正義展 SOUND&VISION』 備忘録

「鋤田正義展 SOUND&VISION」とてもよかった。もちろんT.REXやデビット・ボウイという被写体と真っ向勝負して負けないのは凄い。ただ、もっと感動したのは「Galax」という72人のスターのバナー作品と「東京画+」という東京の日常を撮ったシンプルな構図の…

『イケムラレイコ うつりゆくもの』: 少女・旅人 

東京国立近代美術館で「うつりゆくもの」を観てきた。日本を離れ、欧州で活躍しているイケムラレイコの回顧展。会場は全部で15セクションに分かれていた。そのなかで一番印象に残ったのは第4セクション「横たわる人物像/Lying Figures」だった。ほのかな…